NODA・MAP 第16回公演「南へ」@東京芸術劇場中ホール


「ザ・キャラクター」「表に出ろいっ!」に続く『21世紀を信じてみる』戯曲の3作目は(相変わらずタイムリー過ぎる)火山測候所の話。

う〜ん… 正直に言ってしまうと、今回は(個人的には)ちょっと駄目だった。

「パイパー」「ザ・キャラクター」辺りの全体的な完成度に比べて、今回は「やろうとしている(らしい)こと」と「演じられていること」のギャップが見えてしまった。席が後ろで冷静に見てしまったせいも有るのかもしれないが。

今までの作品で言うと「オイル」を見終えた時の「……う〜ん」に近いかも。


一言で言うと、脚本が今までよりも生煮えのままという印象。

今までなら、例えそうであっても、ヒロインの女優の魅力で、何となく丸め込まれていたw感が有るのだけど、今回の蒼井優には「嘘つき」なら当然持ち合わせている筈の、人を引きつける魅力を全然感じられなくて。

むしろ戯曲で読む方が納得/感動するのでは?とも思うけど、それじゃ何のための公演だか…


次回以降へは、こういう(上手くいっていない)作品の方が(要素として)続いていくものが多いので、後からみれば、この作品の重要性が理解出来る日が来るのかもしれないが、今現在に限って言えば、がっかり感のほうが強かった。

とはいえ、この作品についてはこれより「南へ」行った先を見た上で、もう一度振り返ってみようかと。