「やなぎみわ マイ・グランドマザーズ」@東京都写真美術館

もう、次のSF大賞はやなぎみわに上げれば良いんじゃない?と思った。それ位、やられた!と思わせる展示。

「マイ・グランドマザーズ」とは、若い女性が思い描く50年後の自分の姿を作者と被写体が対話をくり返しながら作り上げたシリーズらしいが、見たいモノ/見たくないモノの両面で、意図したイメージをこれだけ的確に伝えるすべを持っている人はそうはいないのではないかと。一つ一つのイメージが必ずしも独創的じゃないのも恐らくは故意かと。

一番魅力的だったのは、サイズから言っても作者本人もキーとなる作品と考えているに違いない「AI」。アジアのどこかの部屋にいる、子ども相手の占い師の奴。不機嫌な表情が良くて、こういう老後なら、私もやってみたい(色々と無理だけど。性別とか)。


あと、看取り師みたいな話の写真で看取られる人の部屋の本棚にびっしり詰まったコミックスが星野之宣棚とか諸星大二郎棚とか妙に凄いリアリティで笑った。いや、実際の誰かの本棚なんだろうけど。

あと気になったのが、(ありがちだけど)荒廃した地球で次の滅びを予言するお婆さん。顔つきが、私の叔母さんの一人に似ていてですね…(5/4訪問)

東京都写真美術館