楳恐-うめこわ-@PARCO FACTORY


会場は薄暗い中、壁に貼られた代表作の絵を手渡された懐中電灯で照らしながら眺める展示構成。こういうのは女性の方が好きなのか、周りは女性の二人組ばかりだった。展示作品について友人に長々と語り出す人とか。良いからそこ動いて…

私は怖いものが苦手なのでw 「本当に怖い楳図かずお」は多分殆ど読んでないのだけど、それでも「漂流教室」とか懐かしすぐる、と思いながら見ていた。「これから、僕達の合言葉はただいまにしよう」とか、今見ても泣ける。

あとはやはり「わたしは真吾」かと。会場でも「333のテッペンカラトビウツレ」の場面中心に展示されていて、懐かしさ(リアルタイム世代なので)に泣けた。

会場の最後には、話題のUMEZZ HOUSEを本人が案内するビデオの上映が。

縞々の外側だけではなく、赤い食堂、黄色い寝室と、中も全てすごいことが分かったw(勿論、本人も!) ちなみに浴室だけは普通だったww 本人曰く、余り興味がない、かつ(特注にすると)故障時に大変なので出来合いをそのまま使っているとのこと。

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特別展ダ・ヴィンチ〜モナ・リザ25の秘密〜@日比谷公園


いかにも怪しげな(公式サイトでも判然としない内容以前に、売り方が)このイベント。(レオナルド・ダ・ヴィンチの本物が何一つ無い展示に)1800円も払う価値があるとは思えず、華麗にスルーするつもりでいたが、eplusで平日の夜間チケットを500円で販売と知り、相当苦しい状況なんだな…と思いつつ、まぁ、それなら話の種に寄っても良いかと。

コートを脱ぐためロッカー(100円)を利用したが、中もそう暖かくないので、コート姿で良かったかも…

展示は彼の草稿を元に制作してみましたという装置(ピタゴラスイッチ的な)の数々が大半。

600円の展示としては充分興味深かった。ただし、彼だけが凄かったのかどうかは、知る由もないわけで。20世紀?に書き足された絵で、自転車のアイデアを彼が描いていたとされたエピソードが、彼が何でも元祖、みたいな賞賛の安易さをよく示しているような。

絵画関係は… 元から期待してなかったけど「25の秘密」の無理やり集めた感には苦笑。昔の子供雑誌の図解シリーズでの「ひみつ」みたいだった。「3km先で10円玉が落ちる音まで聞き分ける耳」「何でも消化する胃」みたいな。

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上田風子個展「Lucid Dream」@Bunkamura Gallery


多分、この人の持ち味は、ややギョッとするようなイメージの混淆なのだろうけど、ぱっと見、不気味に感じられるタイプの作品は買い手が余り付いていなかったのが、人間は皆正直だな、とちょっとおかしかった。

http://www.bunkamura.co.jp/gallery/110202ueda/index.html

モネとジヴェルニーの画家たち@Bunkamuraザ・ミュージアム


ジヴェルニーへは一昨年、20年ぶりにパリに行った時に、モネの庭を見に寄るつもりだったので、滞在したアメリカ画家の作品を展示する美術館があること等も予習していた。しかし、旅行の時期が秋にずれたため、モネの庭を見るにはもう遅いかと、かわりに(澁澤龍彦の本の表紙でお馴染みの)ピエロ・ディ・コジモの「シモネッタ・ヴェスプッチの肖像」を見にシャンティイへ行ってしまったので、結局、ジヴェルニーには行かずじまいとなった。

そんなわけで、初めて見る「パリのアメリカ人」ならぬ「ジヴェルニーのアメリカ人」画家達はそれなりに新鮮だったが、数ヶ月後には全て名前と特徴を忘れている自信が有る(^^;

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平成22年度かながわの遺跡展 「発掘された武家の古都・鎌倉」@神奈川県立歴史博物館


古都鎌倉という歴史には、実のところ、それほど興味があるわけでもないのだが、最近の発掘結果を披露するというのなら、地元民としてせめてそれ位見ておくべきかも、ということで。常設料金。遺跡展としては実質、無料である。

入り口で30Pのオールカラーの冊子を貰う。今回の成果はこれを見れば全て分かる位の充実度。有り難いが、この費用は一体どこから出ているのだろうか… まぁ、世界遺産化へ向けてのPRの一環らしいから、その広告宣伝費かも。

昨日今日発掘を始めたわけではないので、ものすごいものが今さら急に出てくるワケもなく割と地味だったが、解説が詳しいので、結構面白かった。

あと、土地勘があってどこの話か分かるというのも個人的なポイントだったかも。朝比奈切通の辺りで納骨堂跡が発見されたという解説を見て、千年後の今もその横って大きな霊園じゃん、みたいな面白さを感じられる辺り。

http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/40/4029/maibun/maibun-main.html#isekiten

映像をめぐる冒険vol.3 3Dヴィジョンズ –新たな表現を求めて–@東京都写真美術館


19世紀には既に流行していた立体写真等。視力が両目で違う者にとって、実は立体視って結構厳しいものが…

最後の藤幡正樹「故郷とは? ジュネーヴにて/Landing Home in Geneva」は頭の中の地図的なイメージを再現するとこうなるかも、という新鮮さがあって興味深かった(が、半分で飽きた(^^;)。ようやくイメージまでテクノロジーが追いついてきたという感じ。

東京都写真美術館

日本の新進作家展vol.9 [かがやきの瞬間]ニュー・スナップショット@東京都写真美術館


結城臣雄による東京の風景で、古い家屋の遙か奥に高層ビルが見えるという写真を「パトレイバー」みたいだな…と思って見ていたら、横で見ていた男性二人が「パトレイバー」の話を始めたので、やっぱり皆連想するんだ、と思った。その後、東京の水辺風景のところで、今後は「パトレイバー2」の小舟のシーンそっくりな風景が出てきたので笑いそうになった。意識して撮っているのは間違いない。問題はその先だけど、展示作を見た限りではよく分からなかった…

一番気になったのは、イスラエルの風景を撮った池田宏彦。写真もさることながら、現地が一体どうなっているのか。え?という感じの、超自然的に見える風景。

東京都写真美術館